借金と相続  その3 相続放棄の注意点

借金と相続

その3 相続放棄の注意点

皆さんこんにちは。

黒瀬英昭です。

引き続き借金と相続についてのお話です。

今回は相続放棄の注意点です。

相続放棄と一般に言われている中には、取り分ゼロ(プラスの財産を受け取らない)という遺産についての話し合いをしている場合があります。これは、相続放棄しているつもりの勘違いです。法律的には、取り分ゼロの遺産分割をしていることとなります。

この場合、プラスの財産を受け取らなくても、法定相続分にしたがって、借金のみ請求される可能性があります。「相続放棄」は、家庭裁判所で相続放棄の手続きを取る必要があります。

また、相続財産を売ってしまうなど一定の場合には、単純承認をしたものとみなされると規定されています(民法921条)。これを法定単純承認と言います。

法定単純承認に該当すると相続放棄はできなくなります。

そして、家庭裁判所に相続放棄の手続きをとっても、必ずしも相続放棄が有効というわけではなく、法定単純承認にあたる場合などは、別に訴訟で争われる可能性があります。ご注意ください。

わからないときには、弁護士などの専門家にご相談下さい。

 

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